Amazonで3プリンター用のIEMAIの炭素繊維(カーボンファイバー)入り ABSフィラメントを購入してみました。1kgを4,000円程度で購入できます。クーポンやセールをしていると2,000円台で購入できる場合もあります。


ABS材料をベースに20%程度カーボンファイバーが含まれていて、機械的特性が向上したフィラメントです。

向上が期待される材料特性
・高い剛性
・高い引張強度
・高い耐熱性
・高い耐薬品性
・低い重量
・低い熱膨張

使用する場合には、真鍮ノズルではなく、0.6mmステンレス鋼ノズルの使用が推奨されています。通常はノズル径0.4mmが用いられますが、0.6mmと大きいのを使用することでノズルの詰まりを起きにくくなります。また造形時間も短縮することができます。デメリットとしては、溶けて出てくる樹脂が太くなるわけですから積層痕が目立ったり細かい形状の再現ができなくなってきます。

真鍮からステンレス鋼に変える理由としては、高温で印刷する中でノズルの消耗が早いため真鍮ノズルではなく、ステンレス鋼ノズルが推奨されています。

私は1度、0.4mmの真鍮ノズルでABS材料の温度設定のまま印刷しましたが、問題なく3Dプリントはできました。ただし、作る形状によってはノズルが詰まったり、上手く造形できない場合もありました。

試しにABS-CF材料で3Dプリントした造形品
(使用3Dプリンタ:Ender3-Pro、温度設定:ABSと同じ)
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次に、3Dプリンタ「FlashForge Adventurer3」を使い、ノズルを0.6mmに変更して、ベンチマークでよく造形される「3D Benchy(船)」を3Dプリントしてみました。設定はデフォルトのABS設定温度で行いました。
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はじめ、間違ってラフトありで3Dプリントしてしまい、完全にモデルと密着していて剥がせなかったです。ラフトを付けたい場合には、ラフトとモデルとの距離を空ける設定を変更する等の工夫が必要そうです。
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最適な温度設定、速度設定などがあると思いますが、まずはデフォルトのABS設定で3Dプリントできたので、良かったです。

造形テーブル(プラットフォーム)との密着性が高いように感じました。造形テーブルの消耗が激しいかもしれません。ノズルも含め消耗品の交換頻度が上がることは想定しておいた方が良いかもしれません。

3Dプリンタの消耗は早いかもしれませんが、3Dプリントした実物を触ってみて、剛性は高いように思いました。頑丈な物を作りたいときには良いかもしれません。今後の参考にしていただければ幸いです。


【Amazon】
IEMAI カーボンファイバー ABSフィラメント 炭素繊維强化 3Dプリンターフィラメント1.75mm 1kg 寸法精度+/- 0.02mm 3Dプリンター用造型材料 ほとんどのFDMプリンターに適合(20% カーボンファイバー)